NARUTO【テンカカ】

□『特別』な人
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◇◇◇◇


次に会うのがこんな形だなんて誰が想像しただろう。


任務を終え里に戻ったテンゾウは、任務報告のため火影邸へ赴いたが、綱手の不在理由を聞き、急いで木の葉病院へ向かった。

焦る気持ちを抑えながら、ゆっくりと病室の扉を開けると見知った顔が揃っていた。

「あっ、ヤマト隊長」
「おかえりなさい、ヤマト隊長」

テンゾウに気づき声をかけたのはナルトとサクラだった。
意外にも明るい声に少し拍子抜けしつつも、答えながら病室内へと足を進めた。

「あぁ、ただいま」

病室に居た綱手もテンゾウに気づき声をかける。

「ヤマト、今戻ったのか? 任務ご苦労だった」
「はい、つい先ほど戻りました」

受け答えをしながらも、テンゾウはカカシの様子が気になっていた。

「それより、カカシ先輩の容態は・・・」
「見ての通りだ」

病室のベッドに座るカカシの姿を見つけテンゾウは安堵する。
火影邸で聞いた話では、木の葉の忍が暁と一戦交え、重症を負った数名が入院しており、その診察を綱手が行っているとのことだった。
その忍の中にカカシの名前を聞き直ぐに病院へ向かったのだ。

「ついさっき目を覚ましたばかりなんですよ。なのにあんなに元気なんて嘘みたい」
「そうね、数日目を覚まさなかった人物とは思えないわ」

心配そうにしているテンゾウに向かって、サクラとシズネが口にした。
ナルトやサイ、綱手と談笑しているカカシの様子を見る限り、それほどの重症を追っているようには見えなかった。

とは言っても、カカシ程の忍が数日目を覚まさなかったのは事実、暁のすごさを改めて実感させられた。

「カカシ先輩、大丈夫ですか?」

テンゾウはベッドに近づき、カカシに声を掛けた。
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