NARUTO【テンカカ】

□愛しのアナタ
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『オレね、テンゾウのこと・・・好きだよ』


(カカシ先輩、あの時の言葉は僕の勘違いじゃないですよね?)



カカシへ想いを告げた後、返事を貰うまでは色んな事があった。
それでも、ちゃんとカカシの口からテンゾウへの気持ちに応えてくれる返事をもらった。
想いが通じ合って抱きしめた腕の中の温もりは紛れもなく本物だった。
その時は想い続けた人が腕の中にいる幸せを噛み締めるだけで充分だった。


翌日は朝から綱手への報告があり恋人らしい雰囲気がなかったのは仕方がないと諦めていた。
ただ、翌日になっても恋人になれたという実感が沸いてなかったテンゾウは、なかった事にされるんじゃないかと多少の不安があった。
だから恥をしのんでカカシに確認したのだ。カカシには怒られたものの、
耳まで真っ赤にして返事をする姿に抱きつきたい衝動を堪えるのに必死だったのを覚えている。


「一体どうしたらいいんでしょうか?」

ビールジョッキを一気に飲み干してそう告げたテンゾウは、はぁと大きなため息をついてうな垂れている。

「どうしたら、と言われてもなぁ」

目の前に座るアスマがそう口にする。

「こればっかりは、本人に聞いてみないとわからねぇよ」

その隣に座るゲンマが続けてそう口にした。
晴れて恋人同士になれた二人だったが、任務で負傷したテンゾウは、綱手の命で強制入院中の身だった。
綱手に逆らって無事で居られるはずもなく、数日間の入院生活を送り自宅に戻ったのが今から約二ヶ月前の話だ。

「わかってます。・・・こんな相談、あなた達にするべきではないことくらい。
でも・・・一人で考えてもどうにもならないんです・・・」

任務を終え、里に戻って火影への報告を済ませた後、夕食を兼ねて居酒屋に入ったのが一時間ほど前だ。
二人を他所にテンゾウは止まることなくビールを飲み続けていた。

カカシは、テンゾウが入院中に一度だけ見舞いに来てくれた。その時は病室ということもありキスしたいのを堪えておとなしくしていた。
これから任務だからと告げてその場を去ろうとするカカシを抱きしめるのは我慢できなかったが。
退院したらカカシとのイチャラブな生活を夢見ていたのだから、それも後のお楽しみと思っていたのに。

「おい、テンゾウ、そのくらいにしとっけって」

追加のビールを注文するテンゾウに制止の声を掛けたのはアスマだった。
退院してからというもの、お互い任務がありゆっくり出来る日は少なかった。
忍である以上、任務優先は当然であり、それに対しての不満はなかった。
とはいえ、付き合い始めだからこそ一緒に過ごす時間は貴重で、キスやそれ以上の関係を持ちたいと思っていたのも事実である。
いい雰囲気でコトに及ぼうとするテンゾウに対し、なんだかんだと理由をつけて交わされ続け、未だにキスすら出来ていないのだ。
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