NARUTO【テンカカ】

□カカシの苦悩!?※
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(―――いきなりですが、今、テンゾウに欲情してます。)


テンゾウと付き合ってそろそろ一年。
付き合ってカカシが実感したのは、意外に『抱かれるのが好き』ということだった。
意外というのは語弊があるかもしれない。

カカシは今まで身体の関係を持ったことがあり、テンゾウが初めての相手ではなかった。
元々淡白な方だと自負していて、付き合ってもそれは変わらないと思っていたのだ。
でもそれは、溜まった欲求を吐き出すのと快楽を求めるだけの行為だったとテンゾウに抱かれて気付かされた。

今までカカシが愛した人は、みんな先に逝ってしまったのだ。

その哀しみは、絶望という言葉では言い表せない程深かった。
いきなり光の届かない暗闇へ突き落とされたような感覚だ。
それからカカシは光を求めず、与えられた任務を淡々とこなし、
感情を捨て暗闇の中で行き続けて行こう、そう思っていた。

テンゾウに会うまでは―――。

最初の印象は、『若い新人』ということだけだった。
新人や後輩といってもカカシより年上がざらで、十代半ばで暗部に入隊するには余程の能力があるのだろうとは思っていた。
初代火影の遺伝子に適合した木遁使い、と噂話を聞いて納得したが。
テンゾウが自ら望んだわけではなく、優秀さ故に大蛇丸に目をつけられて実験体の餌食となったのだ。
一命を取り留めても元から高い能力に加え、手に入れた力が他にない能力となれば、それだけで周りは警戒しただろう。

与えられた能力―――、形は違えどもカカシとテンゾウは他人の能力を受け継いだという点では同じだった。
カカシと違っていたのは、そんな環境でも周りに支えてくれる人たちが居たということだ。

道を踏み外すことなく真っ直ぐに育てられたであろうテンゾウは、
自分の気持ちにも嘘はつけない性格だった。

そのせいで部隊長として大小様々な問題が降りかかることもあったが、
テンゾウが間違った判断をしたことはなかった。
そんなテンゾウだったから、カカシの暗闇の中に微かな光として灯されたのだろう。

暗闇から抜け出すことを拒絶しながらも、心のどこかでカカシは昔見た光を求めていたのかもしれない。

カカシがテンゾウと『恋人』として付き合うようになるまでは、
気持ちに正直になれずに、テンゾウに苦しい思いをさせてしまっていた。

だが今は暗闇にいたカカシに、迷わないようちゃんと導いてくれる光になっている。
大げさかもしれないが、カカシはテンゾウのことを『心の太陽』と思っているのだ。
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