NARUTO【テンカカ】

□カカシの苦悩!?※
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◇◇◇


無理やりテンゾウをシャワールームに追いやり、食器を洗い終えたカカシは、
テレビを点けソファに寛ぎながら、先ほどの光景を思い浮かべていた。
いくらテンゾウに見とれていたとはいえ、不意に触れられただけであんな反応をするとはカカシ自身思っていなかったのだ。

(あんなに心配してくれてるのに、触れられただけで感じそうになったなんて言えない・・・)

こんな時、テンゾウは『先輩を抱きたい』と言えば、恋人を抱くことが出来るのだ。
カカシが素直に『エッチしたい』と言える性格であれば、悶々とする事はないと頭ではわかっていても口に出すのは難しい。

任務では的確に指示を出し、より効率的に任務が遂行できるように行動するが、
いざ自分のこととなると全く発揮できないのだ。

(久しぶりなのはテンゾウも同じだから、オレから誘わなくたって求めてくれるよね、きっと)

そんなことを考えているうちに、シャワーを浴び終えたテンゾウがリビングに姿を見せた。

「カカシ先輩、ちょっといいですか」

「なに?」

カカシの隣に腰を下ろしたテンゾウにドキっとしたのを隠すように、
視線はテレビに向けたまま答えた。

「わっ」

テレビを消されて、両肩を掴まれたカカシは、
テンゾウに向き合う形で身体の向きを変えられた。

「いきなり何なのよっ」

テンゾウは真剣な眼差しをカカシに向けていた。
至近距離にテンゾウの顔がある。

「率直に言います。何か心配ごとがあるんですか? 
今日の先輩、いつもと様子が違います」

濡れた髪の水滴が、カカシの手に落ちる。

「な、何もないよ」

掠れた声でそれだけ言うと、納得できないテンゾウは続けた。

「ばれるような嘘は止めてください。
何もないのなら、今日の不自然な行動の理由を僕にきちんと説明してください」

「不自然な行動って・・・。テンゾウ、何よそれ」

「先輩。僕は心配してるんです。僕のいない間に何かあったんですか? 
僕に言えないことなんですか?」

詰め寄ってくるテンゾウに返す言葉が見つからなかった。

カカシにはテンゾウが考えているような心配事はなく、テンゾウがいない間に何か起きたということもない。
ただ、3週間振りの恋人を目の前にして欲情してただけの話である。
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