dream
□crazy for you!!/緑間
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「おはよ、真ちゃん!」
朝練がたまたま無かったから今日はゆっくり学校に来たら教室の前で高尾くんと真くんが挨拶しているのに気付いた。
「おはよう。」
真ちゃん、こと真くんは私の彼氏です。
「あ苗字、おはよ」
「真くん、高尾くん、おはよう」
「名前、おはよう」
真くんが、私に向けてくれる笑顔はやっぱり素敵で恥ずかしくなって目をそらすとくいっとあごを掴まれ、目を無理やり合わせさせられた。
「ひゃっ!」
「…そんなにかわいい声を出すな。他の奴に聞かせたくはないのだよ。」
耳を赤くさせた真くんはふい、とそっぽを向く。
「…し、真くん!!」
ぎゅっ、と飛びつく。真くんはたくましいその腕を背中へ回してくれる。テーピングをした手で優しく頬を撫でられた。
「あの〜お二人さん、ここ、教室なんだけども」
気まずそうにクラスメートが目をそらす中、高尾くんが教えてくれた。
「あ、ありがとー!」
「…苗字ってなんでそんな気にしないの?」
「なんで、と言われても…」
「中学の頃は邪魔が入ることが
多すぎたからな。」
黄瀬くんとか青峰くんとか黄瀬くんとか。
「俺が名前を愛していることに変わりは無いがな」
ふとした一言に沈没した。どうしてそんな地雷投げ込んでくるの真くんのバカ。私だって真くんのこと、大好きだってば。