短編小説
□後輩
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「はい!先輩にまた会いたくて待っていました。」
僕は絶対に彼女の名前とクラスとスマホの番号を聞くまでは彼女を放さない!って決めていたので、すぐ去ろうとする彼女の手をふたたび掴む。
校門前でずっと粘っていたら、彼女の同級生。
他の先輩達が話しかけてきた。
そのお陰で彼女の苗字がわかる。
「可愛い後輩」
と言われた。
先輩方の新しいクラスの親睦会にも誘われた。
「残念ですが先輩方、僕が親睦を深めたいのはこちらの朝乃先輩なので。今日のところはお断りします。」
僕がそう言うと他の先輩達が騒ぎだす!
「コクられてる!!」と
朝乃先輩は否定をするが、
「朝乃先輩とと噂になっちゃっても良いです!!」
キッパリと答える。
先輩をおいてけぼりにして、周りが盛り上がり、朝乃先輩に「春が来た!!」的なことまで言っていたので、〃彼女には彼氏が居ない〃
とわかる。
ついでに、去り際に下の名前〃あかり〃までわかった。
後は、連絡先だけ!!
もう、ぎゅうううぅぅぅって彼女の腕から僕は離れない。
(柔道で習った粘り強さで押し通す!!)
どうしても、離れない僕に痺れを切らしたあかり先輩はLINEを交換してくれた。