短編小説

□私、結婚してました。
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 私はビジネスホテルへとやってきた。
ある程度必要なものを持って。


 暫くここに泊まるとなるとお金が…
いやいや、殺されるよりまっしか。

 こんなことになったけど、明日も仕事だしもう寝よう。

 軽くシャワーを浴びて眠りにつく。

せめて、夢の中では四季斗の奥さんになったつもりで。

 

 川岸 四季斗 24歳

いま人気の俳優。


 初めて彼をテレビで見たとき、4年前だった。
演技が下手なアイドル系だなって思ってた。


 でも、眼力かな?
瞳がすごくきれいで、惹きつけられるものがあって、応援したくなった。

 私も社会人になりたてだったし、仕事で失敗ばかり、初めてできた彼氏ともなんか上手く行ってなかった。


 自分と重ね合わせていた部分もあって、
はじめはぎこち無かった演技も上手くなっていったのをゆっくり見守り、
バラエティとかに出たときに彼の話を聴いて、人柄にも惹かれた。


 彼の結婚感の話題もあった。

私はそれに共感して、嬉しくて手紙を出したっけ。


 懐かしいなぁっといっても手紙出したのほんの1年前ぐらいか。
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