*ココはどこ?え?トリップ?*

□第四話目
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「あれ、榊先生は?」
音楽室内を探す鳳。
『あ、さ、さっき、会議とか、なんとか、で、言っちゃいました……』
語尾がどんどん小さくなっていく。

「そう。ありがとう、植野さん」
にこっと笑ってくれる。
『いえ……』
顔を真っ赤にする植野。

「じゃあ今テンペストの第3楽章を弾いていたのは植野さん?」
『あ、はい…。聞こえちゃいましたか……?』
申し訳なさそうに言う。
「うん、凄い上手だね。ピアノ、習ってるの?」
『そ、そんな事ない、ですっ!…今は、習って、ないです…』
「でも上手だったよ?なんか連弾しようよ?」
とても嬉しいお誘い。

でも。

『お、鳳さん、榊先生探してるんじゃ……?』
「あ。そうだった。」
忘れてた、えへへ、なんて可愛く笑う。

「んー。じゃあ、また今度!」
『は、はい。宜しく御願いします。』

そういって、鳳はまた榊先生探しに行った。

『……メチャクチャ可愛い。』
顔を手で覆いながら言う。

とりあえず、もう音楽室に用は無いため、
音楽室を閉め、鍵を職員室に届け、
テニスコートに急いだ。

テニスコート。

「きゃああああ!忍足くううん!!!」
「岳人くううん!!!かっこいい!!!」
女子達の叫びが聞こえる。
テニスコート内にいたのは男子だった。

『…女子何処でやってんの?』
不思議がりながらも奥へ奥へと入ってみる。


『見つけた!』
5分程歩いて、見つけた。
「あ、やっと来た!」
おーい、と岡田が手を振って呼ぶ。
『あ、咲音ちゃん!ごめん!』

「来てくれたのね、良かった。」
部長さんが安心したように言う。
『遅れて、すい、ません…』
「いえいえ、大丈夫よ。
じゃあ、部員に自己紹介して貰おうかな」

そういい、部員を集め、自己紹介をして、
部員はまたそれぞれに散って行った。
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