*ココはどこ?え?トリップ?*

□第七話目
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それから失礼します、といい、部室を出た。
部室はシーン、としていた。
出て行った後で、
「跡部マジかよ」、「やるねー」などの声が聞こえたが、無視して帰宅する。

『滝さん綺麗だったね』
「あ、それ思ったー、日野崎は?」
「滝さんすごい綺麗だった!
後、宍戸が凄いかっこよかった!!」
若干テンションのあがっている日野崎。

校門あたりまで来たときに
「ねぇ。」
ふと、後ろから誰かに話しかけられた。
女の人だ。…多分先輩なのだろう。
「何か用でしょうか?」
日野崎が営業スマイルで答えると、
「日野崎さんじゃなくて、岡田さん、ちょっといいかしら?」
「あ、はい。何か用でも?」
「着いてきて欲しいんだけどいい?」
岡田は、またか、と内心思ったが、
何か言うのも面倒なのでOKした。
すると日野崎が、
「私たちこれから帰宅するんですが…」
と若干怒りを込めて言ったが、
岡田が静止した為、岡田は行ってしまった。
『…大丈夫かな?』
「何、咲音っていじめにでもあってるの?」
『まがい、かな?
でもいじめにあったら真っ先に私に教えてくれるって言ってたし、
大丈夫だと思うんだけど…』
「え、なんで真っ先に?」
やっぱりそこが疑問点だろう。
『ほら、夢小説で、私嫌われ系結構好きだから』
「…なんというか、うーん、…」
『あ、勿論咲音ちゃんや日野崎ちゃんがいじめられてたら、助けるよ?』
「ありがとう」
優しい微笑みを返してくれた。
だって本当の事だ。
嫌われ系の夢小説を見るのが好きなだけであって、
実際いじめられているのならそれは別。
若干楽しんでしまうかもしれないが、助ける。

「に、してもあの先輩誰?」
岡田を呼び出した女の先輩の事だ。
『知らない、初めて見たと思う。』
「……なんか、危なくない?」
そう言われると不安になってくる。
『…ごめん日野崎ちゃん、ちょっとここで待ってて!
私、見てくる!』
そう言ってバッグやらを置いて走って行ってしまった植野。
「ちょっ、待って!」
そう言った時にはもう遅くて、行ってしまった。
バッグを置いて行ってしまったので、その場から動こうにも動けず、
待つことにした。
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