僕たちの World
□ようこそ、私の世界へ
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トリグラフで、エラール街道に出現する魔物の討伐依頼を受け、先ほど依頼を完了し帰る途中だった。
ふと歩いていると、少し離れた場所に黒い塊が落ちている。
「あれは…人!?」
それは小さな子供だった。ピクリとも動かない。
死んでいるのか、いないのか。
しかもその子供に向かって数匹の魔物が近付いている。
咄嗟にfirstnameは走り出し、愛剣のカストールを構える。
「魔神剣!!…はぁ!」
怯んだ一瞬の隙を逃さず、切り伏せる。
そして、魔物が息絶えたことを確認するとすぐに子供に駆け寄った。
「ちょっと大丈夫!?しっかりして!!」
呼吸を確認し、外傷がないか見る。
怪我はないようだけど意識がない。寝ているわけじゃないから気を失っているのだろう。
firstnameは道具袋からホーリィボトルを取りだし自身に振りかけた。
そして少年を背負うとクラン社の医療室に向かって走り出したのだ。