僕たちの World
□トリグラフ、案内しましょう
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翌朝、先に起きたのはリドルだった。
枕元の時計を見るとまだ6時前。慣れない環境で早く起きてしまったようだ。
ふと己の手を見ると、firstnameの手と繋がっている。
リドルの心に今まで感じたことがない不思議な感覚を感じた。
………なんかホワホワする。とんでるかんじ……。
リドルは自分の状況をなんとなく理解していた。
ここは自分がいた世界じゃないと。
絶対的に空気が違うのだ。
それとマンションの道すがら、通る人々の色とりどりの髪の色や瞳。
firstnameも青空のような髪色に青い瞳をしている。
「(………firstnameおねぇちゃんはぼくのめをきみわるがなかった…)」
きっとぼくの他にも赤い瞳をもつ人がいるんだろう。
ココにいればぼくはふつうになれる……。
それに、昨日寝る前に話したfirstnameとの約束。
……このひとは、firstnameおねぇちゃんはぼくをぜったいすてない。
それに、firstnameの昨日のリドルに対する態度。
「(……しんじてみようかな…)」
リドルは未だに眠るfirstnameにすりより、もう一眠りすることにした。