僕たちの World
□きみとぼくの、いろ
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リドルと一緒に住み始めて一週間が過ぎた。
今では大分、firstnameに懐いてくれるようになった。
周りから見れば二人はもう立派な姉弟になっていた。
そんな中、朝ごはんを食べ終わりリドルとまったりしているとGHSが鳴った。
『firstnameおはよう、今大丈夫?』
「大丈夫だよ、どした?」
相手は医療室に勤めている元同僚からだった。
『リドル君のこと調べてみたんだけど』
「あ、ちょっとまって……いいよ。」
リドルはテレビのアニメに夢中なのでキッチンに移動する。
『えーと、まずリドル君が言ってた孤児院はエレンピオスには存在しなかったよ。リーゼ・マクシアまでは流石に調べるのは無理だったけど』
「でも、リーゼ・マクシアから子供一人でエラール街道まで行けるはずないし…」
あの距離を歩くなんて絶対に無理だ。
第一、トムは列車を見たことがなかった。列車に乗らないとエラール街道まで来れないのだ。
『考えられるのは人浚いにあったか、リドル君が嘘を吐いたのか…』
「…別世界から来たのか、だね」
『分子世界があったくらいだから別世界があっても不思議じゃないけど、firstname…面倒なことになってきたんじゃない?』
「そんなことないよ〜!トムはもう弟みたいなものだし、このまま一緒に暮らしていくよ」
『……そっか、じゃあ何か困ったことあったら何時でも言ってね。できるかぎり協力するから!!』
「ありがとう!じゃあね」
電話を切ってGHSをポケットに入れソファに戻った。
アニメも丁度終わったみたい。