僕たちの World
□きみとぼくの、いろ
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「さぁ〜て!トム今日はお出掛けするよ、支度してね」
「どこにいくの?」
「私の大好きなところ!きっとトムも気に入るよ」
にかっと笑う。
さあ行こう!
汽車に乗り込み向かったはマクスバード。エレンピオスとリーゼ・マクシアを繋ぐ港だ。
汽車を降りると海の独特とした香りが漂っていた。
「……なにこの匂い?」
リドルは不思議そうに人生初であろう磯の香りに興味津々だ。
そんなリドルの手をひき、駅からでるとそこは活気溢れる港が待っていた。
「うわぁ!!firstnameおねぇちゃんあれはなに!?」
「あれは海だよ。トムは海初めて?」
「きいたことあるけど…はじめてみたよ!すごい!!」
予想以上に喜んでくれたみたいだ。
firstnameの手をひき、堤防まで走るリドル。
じぃっと海を二人並んで眺めた。
firstnameは小さいころから海を眺めることが好きだった。
嫌なことがあった時は一日中眺めていたときもある。
海はエレンピオスもリーゼ・マクシアも正史世界も分子世界も関係なくそこにあるのだ。
どこまでも続いている。もしかしたらリドルがいた世界にも続いているかもしれない。