【AHP】セカキク総詰め
□お日様コンビ
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呪いの魔法☆
「な、ナターリアが来たああああっ」
そう言って僕は本田菊くんの後ろに隠れた。
こう言ったら本田くんは優しいから匿ってくれるんだぁ〜!
力一杯抱きしめたら、きっとぽきってなっちゃうね、うふふ。
皆はもう分かってると思うけど、僕はイヴァン・ブラギンスキだよっ☆
「え?アルロフスカヤさんが?何処にも見受けられませんが…。」
「うふっ☆嘘だよ?」
「なら離れて頂けませんか。」
「君と近くにいたいから嘘ついたんだよ〜。鈍いなぁ君は〜。」
「私は離れたいです。」
「傷つくなぁ〜。僕はこんなに君の事好きなのに。」
そう言いながら僕は渋々離れた。
まぁ、いずれ僕のものになるんだから焦らなくても大丈夫だよねっ☆
本田くんを見つめてコルコルコルコル魔法の呪文を唱えたら、僕は本田くんに反抗されずにだきつける。
「うっ…。また、ですか…。」
「うふふ、君は僕から逃れる事なんて出来ないよっ☆」
「…。」
僕には冬将軍も魔法の言葉もマフラーも蛇口もある。
本田くんを僕のものにできるなら何だってしちゃうんだからねっコルッ☆
でも、神様は意地悪だよね〜。
恋の魔法じゃなくて呪いの魔法なんだもん。
僕はやっぱり嫌われるのは嫌。
なのに、嫌われてばっかりなんだ。
笑顔で接しても怖いなら、どうすれば良いんだろう?
「ブラギンスキさん!?」
「あ…。」
僕、泣いちゃってるみたい。
でも、珍しく本田くんは僕の頭をなでなでしてくれた。
「呪われて、泣きたいのはこちらの方ですよ…もう。」
本田くんは強くてカッコ良くて、でもたまに優しい。
僕はそんな本田くんが大好きなんだあ〜。
ひまわりぐらい、いや、それ以上に好き。