【AHP】セカキク総詰め

□裏枢軸お花組
2ページ/5ページ

画面の中のロヴィーノ君









『おい、本田!逃げるならこっちだ。』

画面の中のロヴィーノ君が手を差し伸べて来ます。
あぁ、何か罪悪感。
エリザベータ・ヘーデルヴァーリさんに貰ったゲーム。
作ったらしいのですが…何故、男の知り合いをキャラクターにした恋愛シュミレーションゲームを男の私にさせるのでしょうか。
しかし、日本男児たるもの…全てをクリアしてみせますよ!

▷その手を掴む
▷掴まないままついて行く
▷ついていかない

これは何から逃げてるのでしょう?
まぁ、これは恋愛シュミレーションゲームですから、手を掴まないのは無しでしょう。
ついていかないなんてもっての他です!

『会議場のギャーギャー騒ぐ様々な声が段々と遠ざかっていく。』

『色々な方から同時にお誘いを受けて困っていた所を助けて頂き、ありがとうございました。』

『こ、これだから困るんだよな、お前。ちゃんと気をつけろ、このやろー。』

『ふふ、ロヴィーノ君は優しいですね。』

『うるせー!…まぁ、お前の家の付近は危険だろうし、俺の家に来るか?バカ弟はじゃがいも野郎の家に泊まるから来ないし。』

『あ、良いのですか!?ありがとうございます。』

『はんっ、今回だけだからな、このやろー!』

あぁ、誘いを断れない所を助けた設定なのですね。
全く、こんなところ私に似せないで欲しいですね。

『〜ヴァルガス家〜』


『ほら、入れよ。』

『はい、お邪魔します。』

『…。』

『…。』

『あのさ、お前と二人きりってあんまり無いよな。』

『ふふ、確かにそうですね。』

いつもと変わらない会話が繰り広げられていて、違和感がありますね…。
話し方も私に似せてあります。

『お前、俺がうざいって思ったりしないのか?』

『何故ですか?ロヴィーノ君は…』

▷優しい
▷可愛い
▷孫みたい

ここで選択肢ですか…。
可愛いも孫みたいも怒られましたから…。

『とても優しいと思いますよ?今回もこのような爺を助けて下さっているではありませんか。』

『………優しい?』

『はい、とても優しいですよ。』

『………本田はそんな風に思っていたなんてな。』

『え?』

『…。』

『…。』

『ロヴィーノくん?』

『…。』

『…すみません、爺と一緒にいても楽しくないですよね…。そろそろ人も家の周りから撤退してるでしょうし、帰ります。お邪魔しました。』

『おい、待てよ。』

『…はい?』

『お前の事、俺は爺とは思っちゃいねぇよ。楽しくないなんて思った事もねぇ。好きなんだよ、お前が。』

『あ、はい。私もロヴィーノ君、好きですよ。』

『〜っ!!そうじゃねーよ!!』

『ロヴィーノは本田の顎を掴むと、触れるだけのキスをした。』

『本田、Ama。愛してるんだ。付き合ってくれないか。』

▷…はい、喜んで。

『え…ほ、本気なのかよ!?』

『はい…お慕い申しております。』

『こうして、本田菊はルートヴィッヒと付き合う事になった。』

『〜第二章に続く〜』


え!?付き合って終わるんじゃないんですか!?












『はい、ゲームはおしまい!私は本田さんが本当にシナリオ通りに付き合い、続きを更新してくれる事を願っているわ!じゃあね、本田さん!』
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ