【AHP】セカキク総詰め

□塩メイプル
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僕が守るよ









「ヴェ〜♪菊ー!!」
「わわっ、フェリシアーノ君っ!」
「フェリシアーノ!!何回本田はスキンシップが苦手だから抱きつくなと言ったら分かるんだ!」
「うわぁ〜、ごめんよ〜!」

本田くんはちょっとオドオドしながらも、楽しそう。

「すみません、フェリシアーノ君。確かに苦手なので控えていただけるとありがたいです。」
「ヴェ〜…。」
「ちゃんと従わないか!!」
「ルートヴィッヒさんもいつもお気遣いありがとうございます。ですが、ルートヴィッヒさんの胃腸の方が私は心配です。」
「む……そ、そうだな。」
「うわぁ〜、ルート真っ赤〜!」
「日焼けだ!!」

三人の時は平和なんだけどねぇ…。

「あ、そうだ!会議終わったし、三人でジェラート食べに行かない?」
「ジェラート…ですか?」
「うん!俺、とっても美味しいジェラート屋さん見つけたんだよ〜。」
「うむ、それを話に来たんだ。」
「良いですね、ジェラート。」
「ぜんっぜん良くないんだぞ!」

うわぁ、アルフレッド来ちゃったよ〜…。

「菊は会議後、俺とゲームするんだからね!DDDDDDD!」
「俺の庭に綺麗な薔薇が咲いたんだ。べ、別に誘ってやっても良いんだからな。」
「こんな奴ら放っといて、俺ん家きいへん?」
「魚介料理なら作ってやるぞ、このやろー。」
「料理ならお兄さんでしょ☆アニメでも見ながら食事でも、どう?」
「ケセセセセ!俺様が「もちろん、本田くんは僕と一緒にいたいよねぇ?」
「最後まで言わせろよ!」
「皆さんあまり上品な誘い方ではありませんね。本田、私の家でピアノの演奏をお聞きなさい。」
「ピアノなんて優雅な事をやってる暇があるのなら我輩と訓練しろ!」
「訓練…するなら…俺と……寝よう。」
「てめぇに本田はやらねぇぞ!」
「あいやー!それは我の台詞ある!誰にもやらないある!」
「先生まじありえねぇっす。元々本田は先生のじゃないっすよ。」
「そうネ!本田さんを一番大切にしてるのは私ネ!」

あーあ、喧嘩始まった。
あれ?肝心な本田くんは……?

「あの、マシューさん。」
「ほ、本田くん!!」
「外に出るまで私を匿って下さいませんか?」
「え?」
「あの中の人にさぁ選べ!といわれても選べる自信ありませんから…。」
「…うん、分かったよ!」

僕は本田くんをクマ吾郎さんと僕の間に隠してスタスタと扉を出た。
やっぱり僕は目立たないみたいで誰も見てなかったよ。

「…本当にありがとうございました。」
「良いんだよ〜。」
「私、どうも優柔不断で…。」

僕だってあんなに盛大に喧嘩してたら選べないだろうなぁ。

「じゃあ、次から僕が守りますね。」
「え?それは申し訳ない気が…」
「僕が守りたいから守るんだ。」
「……ありがとうございますっ。」

うわあああっ!本田くんの笑顔!
こんなに近くで見られるなんて!!

「よろしくお願いしますね。」
「あ、う、うん!!」

なんとなくアルフレッドがヒーローになりたい理由が分かっちゃった気がした。
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