Vita/minX

□翼と初めてのカップ麺
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『山田君も B6の皆もいないのでこれが今日のランチです』
「 What?何だこれは」
『人間がおよそ 40年前に考案した素晴らしき食品・・・・・・カップ麺よ』
「何故溜めた」
『さぁ、この食品添加物てんこ盛りの食べ物を食そうじゃないの』
「嫌な言い方をするな!」
『よし、さっそく説明書きを見ないと。初心者が調子に乗って説明も見ずに作ると爆発して麺に襲われるって聞いたから』
「誰から聞いた」
『智也』
「永田、ちょっと来い!」
『智也は今出てるでしょ。ほらさっさとしないとお湯が沸くわ』
「 Sit!まぁいい、で。最初はどうするんだ」
『一、ふたを開ける』
「そこは飛ばしていい、俺が許す」
『二、スープの素とかやくを取り出し、それを中へ開ける』





「『火薬・・・・・?』」




『ちょっと!何これ!!火薬って何!?これ食べ物じゃないの!?』
「俺が知るか!!大体カヤクをこんな simpleな袋っておかしいだろ!」
『人間ってラーメンに火薬入れるの!?私知らなかった!!』
「そんなわけあるか!!」




『と、とりあえず落ち着きましょう』
「そ、そうだな。第一そんな危険なものを永田が俺に寄越すはずがない、と信じたい!」
『大丈夫!智也は優しい子だから』
「ちょっと待て、それでは俺が優しくないみたいではないか」
『私を盾にしようとした男など優しいはずがないでしょう。いくら私でも火薬で吹っ飛べば痛いの!』
「あれは俺の愛憎表現だ!」
『憎しみ込もっているじゃない』
「・・・・とにかくだ、このコウテイを進めなければ俺達は lunchにありつけん。次を読め!」
『誤魔化された・・・三、内側の線まで熱湯を注ぐ』
「よし、やれ。 輝」
『貴方本当に私の恋人!?』
「初めて出会った日に俺を全てから守ると言ったのはお前だろう?」
『なんで貴方をラーメンから守らなきゃいけないの!!』
「そこに危険がある限りお前は俺を守ると信じているからな」
『普通の男女なら逆だからね!わかってる!?』
「俺達が普通だとでも?」
『違うわね。よし、下がってなさい、ほっ!』
「便利なものだな。勝手に注ぐのであれば火傷も爆発もない」
『まずいわ・・・・』
「どうした!火傷か!?見せてみろ!!」
『近い近い近い!違うってば!見えないのよ内側の線が!』
「何だと!では近付くか!?」
『駄目よ!爆発したらどうするの!熱湯と爆発で翼死んじゃう!』
「ではどうすれば!」
『じゃあこうするのはどう・・・?』





「ただ今戻りました。翼様、 輝さん。昼食はお二人で・・・・・どういう状況なのかお伺いしてもよろしいでしょうか」
『ちょっと今話しかけないで!』
「 輝!鏡が曇ったぞ!!」
『あぁ!また見えなくなっちゃった!』
「内側の線まであと少しのはずだ・・・・お前ならやれる!」
『任せて!!あとは私の長年の経験で何とかするから!!』
「その意気だ!!」
「・・・・・失礼いたします」
「永田、何を!?」
『近づいたら爆発っ』
「お二人とも何時間こんなことを?麺が伸びきっていますよ」



初めてのカップ麺

(凄いわ智也!たった三分でこんなものを!!)(こんなものが存在していたとは・・・・永田!今すぐ買い占めろ!!工場ごと買収だ!!!)(よろしいのですか?火薬が爆発してしまうやも・・・・)(なっ!!!!中止だ永田!!!)(この黄色いの何かしら)


初めては誰でも経験するものです。そしてそれは卵です
 

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