黒子のバスケ 中学生編 連載
□第5Q
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林間合宿2日目。
午前・午後は隣接されている体育館とグラウンドでクラス対抗のスポーツ大会が行われる事になっていた。
男子はグラウンドでサッカー。
女子はバスケットボールであった。
『やったー!女子がバスケットとかテンションあがるー!』
『そうか。よかったな。綾。』
その頃、綾は同じ実行委員である赤司と行動を共にしていた。
『でもなんで女子がバスケットなんだろう?』
『先生達の話では女子はバスケ部が廃部になって部活動として機能していないからだそうだ。サッカー部は同好会だしね。ましてや全国強豪の部活動の種目は選ばれなくて当然だ。プレイヤーの能力にハンデがつきすぎてしまうからな。』
『そっかぁ。ま、でもあたしはバスケ出来るなら何でもいいんだけどね〜。』
『そうか・・・。それなら・・・。』
赤司が足を止めて顎に手をやり、ふむ・・・と考える。
『あれ?どうしたの?征十郎。』
『綾、きっと君のレベルだと例え味方の全員が素人でも優勝する位の実力はあるだろう。一軍の練習の時の様な刺激的なゲームなど皆無だ。そこで提案なんだが・・・』
『提案?』
『君は来年、女子バスケ部を設立するつもりなんだろう?それならばこのスポーツ大会を通じてスカウティングしてみたらどうだろうか?』
『スカウティング?あたしが?』
『ああ。君が生徒の才能、特技を見極めて来年の発足に向けて部員を集めるんだよ。』
『うわ!それいい!征十郎ナイスアイデア!逆に楽しそう!』
『全員見るには勝ち上がらないといけないが君なら・・・』
『余裕余裕!ついでに優勝しちゃうから☆』
『そうか。期待しているよ。』
赤司は綾の頭をポンと撫でてグラウンドの方に向かっていった。
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