黒子のバスケ LAST GAME
□episode 1 黄瀬 涼太
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『こんちわーっス。』
あの屈辱の試合から一週間後のリベンジマッチの為に俺たち「キセキの世代」は誠凛の監督の親父さんに招集された。
『思ったより再会早かったっスねー紫原っち!』
『・・・・・・・・・。』
ぷいっとシカトされる。
あらま、こないだのインターハイのせいっスか。
隣では青峰っちと緑間っちが挨拶もさながら睨み合っている。
『みんな、インターハイの因縁は一度忘れよう。』
赤司っちがすかさずフォローを入れた。
だが、誠凛の三人が見当たらない。
黒子っち、火神っち、綾っち。
『あれ、綾っち達も来るんスよね。赤司っち。』
『当然だろう。俺たちに勝った三人だ。』
話している間に、遅れて三人がやってきた。
『大我!もういつまで怒ってんのよ!もうなるよーにしかなんないじゃん!』
『お前は本当にいつも危なっかしいんだよ!心配させんなっての!』
火神っちが綾っちと揉めているようだった。きっと先日の綾っちの行動のせいだろう。
俺もムスッとして二人の前に向かった。
『綾っち。』
『あ、涼太おはよー!もう聞いてよ!大我がさぁ・・・!』
綾っちの話を最後まで聞かずに俺は無言で練習着のシャツの裾で綾っちの唇を拭き続けた。
ふきふきふきふきふきふきふき・・・
『むぐっっむぐぐっっ・・・』
あんな公衆の面前で抱き締めるだけでも殺意がわくってのに、キスまでされちゃたまんねーよ。
この人も無鉄砲だし、隙があるっていうか・・・くそっ。俺がしたかったっつんだよ。
ふきふきふきふきふきふきふき・・・
『ぷはっ!こら涼太!唇の皮がはげるわ!バカ!』
綾っちにポカッと小突かれた。
『だって・・・(しゅん・・・)』
『いや、黄瀬。今回はお前が正しい。綾、お前は隙が多いんだよ、バカ。』
『青峰っち・・・』
何も言ってないのに、俺の気持ち分かったんスね・・・!
『だって!あいつ力すげーんだもん!逃げようとしたのに逃げらんなかったんだもん!それにキスはまあ、アメリカンスタイルの流れでやってきただけだと思うし!』
『はーーん。じゃあ俺が今、ここでテメーにキスしても文句ねーんだな?アメリカスタイルってやつでよ。あ?』
・・・やっぱ、前言撤回。
『青峰っち!それは駄目っス!(泣)キスなら俺が代わりにするっスよ!』
他のみんなにもメラメラ業火の炎立ち上がって俺に殺意の目が向けられた。
いや、もはや全員に殴られた。
・・・赤司っちにまで。
なんで俺だけ殴られるんスかぁぁ!!
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