35歳の高校生
□1時間目
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「ちょっとー正光さん。これじゃせっかくサボってるのに寝れないんですけど?」
正光があたしの膝に頭を置いてソファで寝転がっている。
「ここ、俺のだから。」
「いや、王様かよ。もーー眠れないじゃん。」
「知るかよ。そのまま寝りゃいいじゃん。お前なら座ったままでも寝れるだろ。」
「ったく。どんだけ甘えん坊なんだよ。あんたは。仕方ないなあ。」
あたしはサイドテーブルに肘をついて頭をおいて目を閉じた。
あ・・・これ、寝れるかも・・・。
「なぁ。綾さぁ。いつも美月達といるけどあんま楽しそうじゃないな。」
「んーいつも話すこと一緒なんだもん。オシャレの事とかクラスの誰かの悪口とか嫌がらせしようとか。あたし興味ないし。」
「ふーん。楽しいじゃん。」
「あぁ。そっか、あんたもその口だったね。流石1軍のトップ様々だねぇー。好きにしていいけどあたしを巻き込まないでよ。」
「お前だって1軍じゃねーかよ。」
「なりたくてなったわけじゃないし。別にどーでもいいよ。」
「でも1軍下がったら美月達がお前の事標的にするかもしんねーよ?」
「したきゃすればいいんじゃん?でも負けたりしないけど。」
「ふーーん。」
「とりあえず寝る。おやすみ正光。」
綾の膝の上で眠っている寝顔を見上げる正光。
「(まあ、俺の隣にいりゃそんな事させねーから。)」
正光も目を閉じて眠りについた。
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