君の○○を奪う。
□君の唇を奪う。
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「飛雄、やっと終わったね!」
花が咲くような笑顔で話しかけるのは、俺の彼女、名前。
俺達は付き合って5ヶ月。
告白は俺からだった。
烏野高校に入学して一目惚れした俺は、悩みに悩んだ末、思いをぶつけた。
答えはOK。
俺は名前の事が大好きだ。
だからもっといろんな所へ行きたいし、一緒に帰ってみたい。
それに名前の家にも言ってみたい。
なのにまだ、
手も繋いでいない、キスもしていない。
俺はキスのその向こうまで行きたいのだが、
彼女はとても純粋だ。
だからキスの前に手をつなぐことすらできない。
「なあ、名前…俺とか」
「あ、友達来た!じゃあね!」
…。
帰ることすらできないんだよな。