小説
□憂鬱な色
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金色の瞳を必要以上に濡らしながら、目の前のお前は俺に懇願した。
「頼むミハエル!」
右目を隠したアンバランス感と強気な物言いが可愛いのだが、今日のハレルヤはまったく可愛げがない。
可愛げとゆうか、俺が嫉妬してるだけなのかもしれないけど…
「知るかよばーか」
町中の喫茶店へ久々に呼びだされた俺は若干浮かれていた。
ハレルヤからの呼び出しなんてもう随分となかったから、いろんな妄想が膨らんだ。
ネーナは馬鹿だとほっぺを膨らませたけど、別に構わない。
ハレルヤからの呼び出しなんて…
素敵じゃないか。
「ミハエルしかいねぇんだよ」