小説

□悲しみの欠片:SIDE-H
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もしも、


俺があと少しだけ素直だったら、


『ハレルヤ…』


この触れそうな指先ごと、

すべてすべて、

お前のすべてをのみこんでしまえるのに。


『今は安静にしてて、』


優しい声も、

柔らかな眼差しも、

銀色の瞳さえも、

壊してしまえそうな、


『ね、』


この、


『‥ハレルヤ』


絶妙な距離感…
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