1006 BOOK

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この豪邸で目を覚ましてから数日
分かった事がいくつかある
ここは、ドフラミンゴの本拠地で、その中でも身内しか入れないプライベートな場所
兄と同じ名前の男も海賊で
二つ名は 死の外科医 なんとも物騒な名前で、本当の医者らしい
色々と考えた結果
ここから逃げる計画をひそかに考えてる

王下七武海と死の外科医
片腕があれば、私なんて簡単に殺せる人たちに
真っ向勝負を挑めるほどの度胸もないから
気づかれないように、逃げ出さなければ

そのためには
あの男たちの能力を簡単にでも知っておかなければいけない

家の中は好きに出歩いて大丈夫
入ってはいけない場所は、ここにはないらしい
まずは、どちらから調べるか
私の能力で、力の使い方を私に移せばミッションは終わりだけど


『(体の一部に触れてないと、ダメなんだよね)』


そこが問題だったりする
あの男は大丈夫かもしれないけど
ピンクの方は、姿を見かけただけでも逃げ出したくなる
まず男の方から攻めよう、うん

とりあえず、お茶でも飲みながら考えようと
広すぎるリビングの簡易キッチンを目指す
誰もいないことに、ホッとしつつ
紅茶をいれる準備をしたんだけど


「ここにいたのか、捜した」


男が来てしまった、ソファーに数冊の本を投げ
こちらに歩いて、手元をのぞきこまれる
ビクビクと相手を見上げれば、小さく笑われて
両手で、顔をやんわり包まれる


「いつになったら、俺を兄だと認めてくれるんだろうな」


こつんと当たるおでこ
今の好きに、能力の記憶を自分にうつす
全部移す前に、離れてしまったけれど
いくつか、逃走に使えそうな能力があったのは確認した
能力を私が使ってる間は、男は能力を使えないから
その間に逃げればいい
問題はピンク男をどうするか


「明日、街に買い物いくぞ」

『え…』

「クソミンゴは仕事で数日いねぇから、ゆっくり回れる」


服と、雑貨と、日用品な
金の心配はいらねぇよ
そう笑った


『こ、紅茶だけど、飲む?』


そんなつもりはなかった
そのへんのカップに、紅茶をいれて、すぐに部屋に戻ろうと思ってたのに
口から出た言葉に、自分で驚いてしまった
みれば、男も驚いた顔


「もらう」


自分で言ってしまった以上、入れないわけにもいかないから
二人分のカップにお湯を注いで、温める


『ストレートでいいよね?』

「あぁ、お前は砂糖1つに、ミルクたっぷり。だろ?」


自分の好みまで知っているなんて思わなくて、驚いていれば


「変わらねぇもんだな」


そう笑った
ラミも私も甘いのが好きで、母さんに入れてもらった紅茶は
いつも
砂糖1つに
ミルクたっぷり






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