1006 BOOK

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ドフィの豪邸に住んで数週間
分かってたけど、分かっていたけれど
これはヤバい


『2キロも増えてる……』


朝起きて朝食、読書をして昼食、読書をして夕食
そりゃ太るよね
これはまずいと、メイドをみつけて、運動の相手になってもらおう
庭に数名のメイドが集まってくれて
各々手には模擬刀やら何かが握られてるけど
私の武器はコレ一択 その名も 鉄パイプ


『お遊びのチャンバラだから、みんな手加減してね』

「もちろんでございます」





「若様!若様!」

「どうした騒がしい」

「コラソン様も、い、今すぐ中庭をご覧ください」


日差し除けのカーテンを慌てて開けたメイドに
コラソンと二人して首をかしげ、窓から中庭を見る
そこには、メイドと1対1で戦ってるナギ


「どういうことだ」

「先ほどナギ様が、チャンバラがしたいと申されまして、我々も少なからず戦闘訓練を受けておりますので、ナギ様にお怪我がないようお相手をしておりましたが、それ以上にナギ様がお強くて・・・」


確かに、今相手してるメイドも、そこらの男よりは断然強いが
誰が見ても、ナギが遊んでるようにしか見えない
何だあの軽さは、なんであの速度で動ける?


「ナギ様にお怪我はありませんが、一応報告だけでもと思いまして」

「分かった、次の相手は一番強いやつにしろ。今のじゃ相手にならねぇだろ」

「メイドの中で一番強いのが、今お相手をされてる方でございます!」

「「!!」」





メイドさんと遊び始めて、だんだん強い人に交代してるけど
んー、まだ物足りないかも
ローはもっと、もっと強いのかな?


「ナギ、何してんだ」

『ロー、お帰り』

「あぁ、ただいま」


相手をしてもらってたメイドさんには悪いけど
ロー帰ってきたから、終わらせちゃうね
メイドさんとの間を一瞬で詰め、足払い、鉄パイプを首筋に当てて
はい終了


『ロー、いっぱい勝った』

「・・・・・・なんで鉄パイプなんだ」

『だめ??』


案外使いやすいよ?
言おうとして、空気がピリピリする
これ、ダメな奴、私の嫌いな奴

目の前に立つローにくっついて、ぎゅうっとしがみつくけど
このピリピリは、どうやっても消えないのを、私は知ってる
ガタガタ震えだす指先


「(コラさん、何殺気向けてんだ)」

「「兄上、ナギ殺気にめっちゃビビってる」」

「そうみてぇだな。戦えるくせに殺気にはビビるってか」

『(怖い恐い恐い恐い)』






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