BOOK 弱虫ペダ2
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年末が近いせいか、それは関係なのか分からないけど
スーパーで福引の券をもらった
特設ステージで、大々的にやってる見慣れたガラガラを
3等の鶏肉3キロ当たらないかな―
とハンドルをぐるぐる
「おめでとうございます!1等!箱根温泉旅館4名様ご招待!」
『え…(鳥肉……)』
『と言うことで、荒北先輩にあげます!』
「なんでそーなんだ!バァカチャンガ!」
『荒北先輩、福ちゃん先輩、新開先輩、東堂先輩!4人で日ごろの疲れを、ゆっくり温泉で癒してきてください!』
「凪チャンが当てたんだろうガァ!本人が行かないでどーすんノォ!!!」
4人までだとしたら
私、荒北先輩、福ちゃん先輩、新開先輩誘ったら
東堂先輩一人留守番になっちゃうし
東堂先輩を誘っても、同じだし
うーん
二人で行ってもいいけど、残り二人いけるのもったいない気がするし
「おめさん、ちょーっと貸してみ」
後ろから、当たった旅館のパンフレットを引きぬいたのは新開先輩で
口元にはお決まりのパワーバー
ちょ、そのままもぐもぐしたら、カスが落ちる!
慌てて、向い側に座っていた荒北先輩の元へ避難
「ここだったら、全員でいけるぜ?」
差し出されたパンフレットを受け取る荒北先輩
後ろから、私ものぞきこむ
いや、でも、4人までって書いてあるよ?
「そーいう事ォ!」
『どういう事です?』
「ここ、東堂の実家だヨォ」
『マジでs「なんだ!俺の事を呼んだか!呼んだよな!この山神東堂尽八を呼んだのだな!」
『東堂先輩、コレ』
「あぁ、うちの旅館がどうしたのだ?…何だ、ウチへの招待券か。なら予定をフクと相談した上、一番いい部屋を取ってやろう!うちは温泉も自慢だが、食事だってうまいぞ!その辺の旅館とは別格だ!流石東堂庵!流石俺の実家だ!わっははは!!そうと決まれば4名の招待だろう、凪ちゃんに、新開、フクに荒北、そしてこの俺!5人で泊まりに行こうではないか!フク!フクはどこだ!今後のスケジュールで土日が休み、もしくは土曜午後と日曜が休みなのはいつだ!速く予定を決めねば、良い部屋が取れぬのだよ!まぁ、そこはこの俺がどうとでもしてやる!なぁに心配はいらぬよ。食事も一段良いやつで頼んでおいてやるぞ!楽しみにしているがいい!!」
「『うるセェ!/うるさい!』」
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