1006 BOOK
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コートにブーツを履いて、ローの隣を歩く
ドフィとコラさんは、私たちの前を歩き
町の人は、道の端によっては、コソコソ何か話してる
「ナギ、なんか欲しいもんあるか?」
『・・・ない。欲しいものこの前ドフィが全部買ってくれた』
「チッ」
多分、一緒に買い物がしたかったのか、何かを買ってあげたあったのか
盛大な舌打ちが聞こえた
あー、これはおねだりした方が良さそうかな?
『ロー、持ってきたブランケット、ベポに貸してあげるから、新しいの欲しいな、ふわふわのちょっと大きめがいい』
ローの来ているコートをひっぱりながら言えば
いいぞ、後で買い物行こう
ちょっと下降気味だった機嫌が、回復した
この街には大富豪の一族が住んでるらしく
ドフィとも顔見知りらしいから、その人たちに挨拶をしたら
今日は好きに行動していいらしい
色は何色がいいとか、耳当ても買うかとか
足元気を付けろとか、過保護発揮中だ
「これはこれは、ドフラミンゴ様!お待ちしておりました!」
前を歩いていた二人が立ち止まったと思えば
多分富豪の人が迎えに来たんだと思う
二人の隙間から見える範囲だけでも、すごい数の人を連れているのがわかる
そして、この聞き覚えのある声に
ぞくりと寒気がした
「どうした」
ローの心配する声は聞こえてるんだけど
声を出そうにも、なかなかうまく出てくれない
出来れば気づかないでほしい
そう思っていたのに
その男と私の視線が重なった瞬間
驚いた表情の後
にたぁり と嫌な笑みを浮かべた
この人、絶対私だって気づいてる
「おや、その娘・・・・・・。ドフラミンゴ様ともあろう者が、そのような娘を一緒に連れているとは」
「それともドフラミンゴ様の余興の1つなのでしょうか?その 鬼食い の娘を連れているという事は」
「鬼食い?」
「食事に毒が盛られていないか確認するために、最初に食事をさせる奴隷の名前ですよ。今ではわざと毒入りの食事を食べさせて、苦しんでいるのを見て楽しむショーの名前ですがね」
「数年前うちで買った 鬼食い が一人逃げ出しまして、今ドフラミンゴ様がお拾いとは。家の者に言って最高の毒を調合させましょう!今夜のディナーショーが楽しみだ」
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