SHORT STORY
□半分こ
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Aside
「ホントにごめん!そんなつもりじゃなかったんだって!」
翔ちゃんは俺に笑いながら頭を下げた。
ついさっき。
仕事を終えて、今日は大人しく家に帰ろうとしていたのに。
翔ちゃんから電話があった。
『相葉ちゃん?俺、翔!あのさ、悪いけど今からニノの家に来てくれない?』
来てくれない?・・・って、仮にもそのニノは俺の恋人だよ?
どういうことだよ・・・。
『いいから!はやく!俺ニノのマンションの前にいるから!』
そう言って一方的に電話を切られた。
そしてコレだ。
翔ちゃんが俺に電話を寄越した理由は考えられない理由だった。
「俺さ、ニノに媚薬飲ませて家出てきちゃったの」
「はぁっ!?」
いつも大らかに笑っている相葉ちゃんだって、この時ばかりは顔が強ばった。
「ちょっとしたイタズラなんだけどね?」
「え・・や、でも・・・」
「ニノ・・・たぶん今苦しいと思うよ?」
思うよ?・・・じゃな〜い!!
「も〜・・・バカ〜!」
「ゴメンってば!あ、ニノにも謝っておいて?ジュース1本くらい奢るよ、って言っておいて!」
「あ、うん・・・」
「んじゃ。」
さてさて・・・ニノちゃんどうしてるかな〜・・・?