パラレル

□男の娘
1ページ/3ページ

Aside


「もう!ヤダ!ヤダ!ヤダ!ヤダ!」

「かーずー・・・もう・・・」

「ヤダって言ってるじゃん!今日は店に出たくない!相葉さんと一緒がいいの!」


かわいい・・・かわいいよ・・・この子・・。


俺の目の前では、黒のミニスカートにニーハイ。

なんだか可愛い地団駄を踏んでる。

なのに上はブラジャーだけ。

その胸の膨らみは微かにしか見えない。

髪は少し長めのふんわりパーマ。

女の子・・・じゃないんだよ、これが・・。


「だって腰も痛いし、昨日中に出されたし!」

「え!?中!?」

「うん・・っ・・」

だめ・・。その涙目反則・・。

「お腹は?痛くない?」

「さっきまで痛かったー・・。」



このお店は・・一言で表すと「風俗店」。

でも、世の男をおもてなしするのは「男の娘」。

女装をしたかわいい男子がおもてなしするのだ。

俺はこの店の副社長。・・・っていう肩書き。

和はこのお店の人気bP。

昨日も一晩で5人の相手をしている。

・・・それは休みたいよな・・。

なにより最近、俺と二人で過ごすことが減った。


『和は、相葉さんが好き−!』


なんて言ってくれたのは、和がこの店に来て半年後のことだ。

もともとこの店を紹介したのも俺なんだけど。


『オネエじゃないよ?たまに女に勃ったりするもん。でも、今は相葉さんに勃っちゃうの!』


メイクがホントにナチュラルだから、女子にしか見えない和。

そんな和にいつのまにか俺も惚れてたんだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ