パラレル
□男の娘
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Aside
「もう!ヤダ!ヤダ!ヤダ!ヤダ!」
「かーずー・・・もう・・・」
「ヤダって言ってるじゃん!今日は店に出たくない!相葉さんと一緒がいいの!」
かわいい・・・かわいいよ・・・この子・・。
俺の目の前では、黒のミニスカートにニーハイ。
なんだか可愛い地団駄を踏んでる。
なのに上はブラジャーだけ。
その胸の膨らみは微かにしか見えない。
髪は少し長めのふんわりパーマ。
女の子・・・じゃないんだよ、これが・・。
「だって腰も痛いし、昨日中に出されたし!」
「え!?中!?」
「うん・・っ・・」
だめ・・。その涙目反則・・。
「お腹は?痛くない?」
「さっきまで痛かったー・・。」
このお店は・・一言で表すと「風俗店」。
でも、世の男をおもてなしするのは「男の娘」。
女装をしたかわいい男子がおもてなしするのだ。
俺はこの店の副社長。・・・っていう肩書き。
和はこのお店の人気bP。
昨日も一晩で5人の相手をしている。
・・・それは休みたいよな・・。
なにより最近、俺と二人で過ごすことが減った。
『和は、相葉さんが好き−!』
なんて言ってくれたのは、和がこの店に来て半年後のことだ。
もともとこの店を紹介したのも俺なんだけど。
『オネエじゃないよ?たまに女に勃ったりするもん。でも、今は相葉さんに勃っちゃうの!』
メイクがホントにナチュラルだから、女子にしか見えない和。
そんな和にいつのまにか俺も惚れてたんだ。