不思議一杯

□装備を作れ
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ケイン
「…お前ら何なの?初期装備でジンオウガ倒すって何なの?一撃で角折るとか何なの?大剣片手で振り回すって何なの?キレたリオレイアより速いってどんな足してんの?人間なの?実は記憶喪失の上位ハンターなの?」

ズタボロのジンオウガを踏みしめ余裕の笑みを浮かべるナーガとアキ

目の前で繰り広げられた光景に、俺は疲労も忘れて早口でつっこんだ

昨日食事の後鍛冶屋に行ったはいいが彼奴等、素材まで売っぱらってやがった。当然、装備を作れる筈がないので初期装備

そのままジンオウガに行くのは心配だったので明日行くように説得し、俺は必死に…それはもう必死にクエストを受けてなんとかHR3にして同行した

だけど杞憂だった

擦り傷だらけで全然動けない俺に対し奴らは軽く息を乱す程度。あんな動きをしてたのに…

2人の動きはデタラメだった。初心者だから…といって片付けるには無理がある程、凄かった

大剣を片手で振り回し、ジンオウガの毛を素手でむしり取ったアキ

出会うや否やジンオウガに目潰しをくらわせ、射る事もなく矢を振り回して攻撃したナーガ

ケイン
「お前ら一体なんなんだよ…」

人間…だよな?

ナーガ
「ナルガクルガ」

アキ
「グリムジョー」

ケイン
「……なんつー聴力してんだ…」

呟いただけだし、2人がいる所から100mは離れてるぞ?

ナーガ
「ケインー」

ケイン
「なんだ?」

アキ・ナーガ
「「たべていい?」」

ケイン
「…は?」

目を凝らすと、奴等は毟ったジンオウガの毛を食べながら倒したジンオウガを指差していた

ケイン
「だめだめだめだめ!」

アキ
「うー…」

納得のいかなそうな顔

ヤバイ、食う気だ

イチコは回復薬に混ぜる蜂蜜を取りに行ってていない。調合して使わないと、俺のライフがヤバイからだ。だから止めれる奴はいない
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