DIABOLIK LOVERS小説  ~迷える館入り口〜

□コイコガレル 〜sideアヤト〜
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コイコガレル  〜side アヤト 〜



お前が俺を求めて

俺がお前を求めて


これが愛だと囁いたら


お前は

困ったような 悲しいような  泣きそうな


そんな顔をする



お前の全てを自分の物にしたくて


どこへも行けぬ様に閉じ込めて
二度と飛べないように羽を切り裂いて
逃げ出さないように鍵をかける



お前が全て俺の物だと分かるように


その唇に
その首筋に
その両手に
その両足に


俺の物だという証をつけた


だけど

お前は意図も簡単に


つないだその手を離し

意図も簡単に離れていく




鍵をかけたのは俺で
鍵を外すのはお前


胸を打ちつける程の痛みと鼓動が
毎夜俺を苦しめる


胸を焦がす程の苦しみが
飢えとなってお前を求める


これが恋というモノならば


それは終わりの無い迷路であり
それは出口の無い穴であり
そこに永遠は存在しない


それは

どれ程に残酷なものなんだろうと思う



お前が幾度身を捧げても
お前が幾度愛を囁いても


そこに確信出来るモノは何一つ存在しない




だから


胸を焦がす程の痛みを植え付ける為に
それが毒となって全身に巡るように




俺は今日もお前を求める



・・・・・・『コイコガレル』

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