book
□いつも君のそばに
1ページ/15ページ
やばい。
やばすぎる。
彩花は焦っていた。
だって、そんな誤解ってない。
あたしはただ、圭佑とはただの腐れ縁で、中学で一緒になって、たまたま高校も一緒だっただけ。
圭佑は私のことただの妹くらいにしか思ってない…いや、扱いから言って、ペットとか、そんな感じ。
私は圭佑みたいな俺様、好きじゃない。
もっとやさしくて、線の細い、ちょっと少女マンガの王子様的な男子がいいのに。
内田くんみたいな。
いや、それはなんだっていいんだけど。
どうして無二の親友に佳佑と付き合ってるとか思われてるの、私。
彩花の頭の中はパニックだった。
目の前には自分の男友達を好きだという親友が、目にいっぱいの涙を溜めて彩花を見つめていた。