B二次創作

□Left様から
2ページ/7ページ



〈山本side〉


毎年恒例になっている、小僧企画の肝試し大会。


開催場所も、毎回変わらず、墓地のなか。

そして、参加者もツナのみで、他は脅かし役にまわるっていうのも、もうおきまり。




今年は、脅かし役に、俺や獄寺はもちろん、笹川やハル、先輩に獄寺の姉貴に、フゥ太、ランボとイーピン。
なんと、骸やクロームも参加したため、クオリティがあがって、ツナもかなり驚いてくれた。


ツナもゴールして、みんなで入り口に集まった訳なんだけど。






「あれ?クロームは?」




クロームがいない。
他のメンバーはみんなそろっているのに、彼女だけ見つからない。


「本当ですね。多分、ゴールしたことに気づいていないのでしょう。」


骸が、そう言うと、ツナが早く知らせにいかなきゃ!と言ったが、まださっきの肝試し大会がトラウマになっているのか、ビクビク震えている。


「なら、俺がクローム迎えに行ってこようか?」


ぽんっと言葉がでた。
みんなの視線が俺に集まる。

なんでかわかんないけど、恥ずかしくなって。


「ほ……ほら?流石に、こんな状態のツナに行かせるわけには行かねーだろ?」

「じゃ、山本にお願いしようかな?」

「寄り道せずにパッパと帰ってくんだぞ?」


なぜか獄寺に釘をさされ、ツナに懐中電灯を渡された俺は墓地の奥へと足を進めた。







俺はクロームのもとまで走る。


昼間にツナ以外のメンバーで来て、それぞれの隠れるポイントを確認したから、クロームの場所ははっきり覚えてる。

わりと奥の方だけど、もうそろそろ着くはずだ。







────いた!




「クローム!」


俺が声をかけると、クロームは驚いたように固まった。


「や……山本君?」

「おう!ツナがもうゴールしたから、迎えにきた。」

「迎えに来てくれてありがと。」


にこっと優しく微笑まれて、ぼふんっと体が暖かくなる感じ。
なんか、変。

俺は、両手で、了頬を叩いて、気持ちを切り替える。


「よしっ!じゃ、みんなのところ行くか?」

「うん。」






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ