B二次創作
□Left様から
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〈山本side〉
毎年恒例になっている、小僧企画の肝試し大会。
開催場所も、毎回変わらず、墓地のなか。
そして、参加者もツナのみで、他は脅かし役にまわるっていうのも、もうおきまり。
今年は、脅かし役に、俺や獄寺はもちろん、笹川やハル、先輩に獄寺の姉貴に、フゥ太、ランボとイーピン。
なんと、骸やクロームも参加したため、クオリティがあがって、ツナもかなり驚いてくれた。
ツナもゴールして、みんなで入り口に集まった訳なんだけど。
「あれ?クロームは?」
クロームがいない。
他のメンバーはみんなそろっているのに、彼女だけ見つからない。
「本当ですね。多分、ゴールしたことに気づいていないのでしょう。」
骸が、そう言うと、ツナが早く知らせにいかなきゃ!と言ったが、まださっきの肝試し大会がトラウマになっているのか、ビクビク震えている。
「なら、俺がクローム迎えに行ってこようか?」
ぽんっと言葉がでた。
みんなの視線が俺に集まる。
なんでかわかんないけど、恥ずかしくなって。
「ほ……ほら?流石に、こんな状態のツナに行かせるわけには行かねーだろ?」
「じゃ、山本にお願いしようかな?」
「寄り道せずにパッパと帰ってくんだぞ?」
なぜか獄寺に釘をさされ、ツナに懐中電灯を渡された俺は墓地の奥へと足を進めた。
俺はクロームのもとまで走る。
昼間にツナ以外のメンバーで来て、それぞれの隠れるポイントを確認したから、クロームの場所ははっきり覚えてる。
わりと奥の方だけど、もうそろそろ着くはずだ。
────いた!
「クローム!」
俺が声をかけると、クロームは驚いたように固まった。
「や……山本君?」
「おう!ツナがもうゴールしたから、迎えにきた。」
「迎えに来てくれてありがと。」
にこっと優しく微笑まれて、ぼふんっと体が暖かくなる感じ。
なんか、変。
俺は、両手で、了頬を叩いて、気持ちを切り替える。
「よしっ!じゃ、みんなのところ行くか?」
「うん。」
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