B二次創作

□タコを暗殺することになりました。
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ある日、月が三日月だけしか見れなくなった。
あまりにもいきなりのことで、世間は驚いた。
満月も見れなくなったのだ。

一体、何故そんなことになっているのだろうか。
月がどうしてあんなことになったのだろうかと世間はニュースを独占状態である。

とある人は宇宙人の仕業だと言い
とある人は月に機械を置きすぎて月が怒ったのだ、とか

まあ、色々と考えられているが実はこの月がこうなった…いや、月を殺った犯人が居る。

ソイツは自分から名乗り出たのだ。
自分が月を殺った犯人だと、それだけなら良かった。それだけなら良かったのだがソイツは言ったのだ。

3月には地球も同じようにする、ともちろんそれに度肝を抜かれた首脳達は考え直せと何度も言った。
だが、聞いてくれない。

仕方なく殺すことにした。
弾丸で撃っても殺せない。
爆弾投げても殺せない。

それが退屈な犯人は首脳に条件を与えた。


それは椚ヶ丘中学校3年E組の担任ならやってもいい、と。
その条件を飲むことしかできなかった政府はヤツの条件を飲んだ。

その後、また緊急会議が始まったのだ。


「一体何の用かな?世界のお偉いさんが僕達に用があるなんて」


そこには復讐者とアルコバレーノが呼ばれていた。
首脳会議なのにいいのかコレは、そう思いながらも復讐者とアルコバレーノがどれだけすごいかを知っている各国首脳たちは黙った。

中学生じゃなく、コイツ等ならあのタコを殺すことくらい赤子の手をひねるよりも簡単だろうと思ったからだ。


「俺達は忙しいんだよ!!」

「一体なんのようだ、コラッ!!」

「これから話すことは国家機密だ。」


そしてそれを話した。
アルコバレーノ、それはマフィアだけでなく各国首脳にも伝わっていた。

最強の赤ん坊、アルコバレーノ
マフィアの掟の番人、復讐者

コイツ等に殺ってもらったほうが事を簡単に片付けられる。


「――と、いうことで殺して欲しいんだが…」

「断る」

「私も断ります」

「金を出されても嫌だね」

「そういうことだ!!」

「俺は今忙しくてな、他当たってくれ」

「すいません、暗殺ということは私には…」

「何が何でも断る」

「何故だ!?報酬は弾むぞ!!」

「僕たちも反対だよ、第一この地球を殺れるものなら殺ってみればいいんだよ」

「俺の生徒とかでも楽勝で殺せるぞ」

「マッハ20がなんだコラ!!」

「僕達なんて瞬間移動が出来るからね、正直言って相手にならないよ」


金をいくら出すと言ってもアルコバレーノも復讐者も受けてくれなかった。

それもそうだろう、金がたくさん出るイコール小さくなるというのが頭にあるのだ。

全てはあの憎たらしい仮面の男のせいだ、とアルコバレーノのボス以外が思っている。


「じゃあ僕達は帰らせてもらうよ精々頑張ることだね」

「じゃあな」


どうして金を出すのに殺してくれない、我々があのマフィアや殺し屋などにも頼んだのに、それなのにコイツ等はうんともすんとも言ってくれない。

このままじゃ世界が終わってしまう。
地球が終わってしまう。

そんな時、イタリアの首脳に手紙が一通届いた宛先はボンゴレファミリーからだった。

「その件、お引き受けしましょう。」たった一言だけの文だった。

あのボンゴレが手を貸してくれるとイタリアの首脳は言った。

仕方なく、暗殺のためならば何をやっても構わない、と返事を書いたのだった。


アルコバレーノ達が首脳会議に呼ばれて何日かが過ぎた頃、アルコバレーノの一人リボーン今九代目に呼ばれていた。


「どうした九代目」

「遠いところすまないなリボーン」

「体の調子は良さそうだな」

「心配を掛けてすまなかった…で、本題に入っても?」

「ああ、大抵予想がつく、あのタコのことだろ?」

「実はボンゴレにも言われてね、まあ殺し屋にも声かけているようだからこっちに連絡が来たのも当然だ。」

「…九代目、もしかして」

「そうなんだ、綱吉君に任せようと思って」

「…そうか」

「あのタコは見た所心が優しいからね、多分綱吉君でも大丈夫だよ」


椅子に座って九代目はリボーンに言った。
引き出しから封筒を出してソレをツナに渡しておいてくれ、と言ってリボーンを帰らせた。

リボーンが部屋から出て九代目はふぅと息を吐いて言った。


「大丈夫、かのう?」


大丈夫、と思っているような言い方をして九代目は電話をかけた。

それはツナの父親、家光にだ。


「家光、例の件は綱吉君に任せることにした」

『ツナがぁっ!!?』

「そうじゃ、何か変なことでも言ったか?」

『いや…大丈夫だ、家に帰らせては…』

「仕事がたんまり溜まっとる、残念じゃな家光」

『この仕事は九代目が俺に回しただけじゃ…』

「ほっほっほ何を言う」

『はぁ…分かった、奈々には俺が上手く言っときます、九代目、貴方もちゃんと仕事をしてください』


ブチッと家光は電話を切った。
その家光に少し不満を言って九代目も電話を切る。

椅子にもたれ掛かってツナのことを考えた。
あの復讐者を一度倒した男だ。
大丈夫だろう、あの子なら。

優しい微笑みを浮かべて九代目は机に溜まっている書類を片付け始めた。

電話をブチ切った家光は近くでそれを見ていたバジルに言った。


「バジル、ツナが…」

「さ、沢田殿が?」

「あのタコ暗殺するらしい…」


膝からガックリと項垂れ、家光は言った。


「あの沢田殿が暗殺!!?それは本当ですか!?親方様!!」

「ああ……仕事なんてやってられねーよ、ツナに会いてーよ、なんだよこの書類の束、誰だ持ってきたの」

「九代目がほっほっほと言いながらにこやかに親方様の机に置いておられましたよ」

「マジかよ……いや、この仕事を片付ければ奈々に会える!!待ってろ奈々!!!」


そう言った家光が仕事に突然やる気を出して中では明日嵐が来るぞ、と言われていたらしい。

リボーンは九代目からもらったツナへの封筒を持って飛行機に乗り日本へと帰っていた。


その頃ツナは山本と一緒に獄寺の家に行っている途中だった。


「獄寺君、ビックリするかな?」

「あー、ツナが来たらそりゃあ天と地ほど違う!みたいな感じでこう…ぐわっ!てなりそうじゃね?」

「あははっぐわっ!て来るんだ!」

「ぐわって来てドスッて土下座体制になりそうだよなー」

「あははははっ!!」


山本は手をぐわっ!とやってその後獄寺の真似をした。
獄寺がいたら間違いなく山本はダイナマイトかなんかで吹っ飛ばされていたであろう。


「…あ、昼なのに」

「三日月、か…」

「なんでいきなりあんな事になってるんだろうね?」

「だなー、そういえば獄寺が必死になって原因探してるの知ってるか?」

「まあ、予想はついてたかな?」

「UMAだ!絶対にUMAだ!!って大はしゃぎしてたのな」


獄寺の真似をしながらまた山本は言った。
山本の獄寺の真似はとても似ている。
顔に皺を寄せて両手をクロスにするポーズはもはや獄寺にしか見えない。
ツナは変な感覚を持って気のせいか、と思ってまた山本を見た。そして大爆笑していた。

自分が三日月を殺った犯人の生徒になるなど思わずに。
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