B二次創作

□短編
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【ボツ】

プツンと何かが切れた音がした。
今まで我慢していた分の鬱憤もふつふつと沸き上がってくるのを感じる。

――もう、いい。

―――もう、たくさんだ。

もう…容赦はしない。
許さない…。

――――許さないぞ白蘭。

綱吉は無言でゲームを中断し、意を決したかのように愛用の手袋を手にはめる。

飴玉がたくさん入っているケースの中から一粒取り出し、それを飲み込んだ。

数秒後に、額からは炎が溢れ出した。

…いつだったか、どこぞの委員長が死ぬ気の炎はムカツキから出てくるものなのだ、と言っていた。

なるほどそういうことか、と思い綱吉はニヤリと口角を上げる。

その一部始終を見ていた白蘭はいつもの綱吉と雰囲気が違うことを感じ取り、今日は帰ろうと思い至った。

超直感を持っている綱吉には、全てお見通しだということも忘れ、白蘭は無様にも素早く窓に片足をあげ、すぐに両手を伸ばし飛び降りようとする。

…そんな白蘭を逃がすつもりもない綱吉は、冷静な声で告げた。

―怒り狂っている今の綱吉には、不釣り合いだということにも気付かず。

「…逃すはずが、ないだろう?なぁ、白蘭」

ガシッと肩をそれはそれはものすごく強い力で掴まれ、心なしか肩が熱いような気がし、白蘭は落ち着かせようと考え、ゆっくりと話し出す。
ただでさえ怒りMAXになっている綱吉を、逆撫でしないようにと、慎重に説得に取り掛かることにしたのだ。

「綱吉クン。その手をどけようか…?」

悲しかな。

そんなことで落ち着いてくれるはずもない綱吉は、さっきよりも力を込め、少しだけ肩に炎を注ぎ始める。
これは、お前が仕掛けたことなんだぞ、と心の中で呟きながら…。

そして、ゆっくりと口を開け、話し始めた。

「白蘭、ここだと狭いだろうから………」

外にでも、お話をしに行こうじゃないか、と続けたのを確認する前に白蘭はもう無理だとばかりにおもむろに肩に乗っている手をどけ、そしてこちらも決心したようにゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。

「ねぇ綱吉クン、キミはボクを本気にでもさせようと、そう企んでいるのかな?」

「………だとしたら、それはやめておいた方が身の為だとボクは思うよ?」

そう言いながらも、白蘭は考えていた。

普段こういったことには穏便に済ませたい派の綱吉の性格はとても穏やかなものだと思っていた。
だから、これぐらいどうってことないと、そう思っていた。

でも一体これはなんなのだ?
ああ、そういえば普段濃厚な人間が怒ると、とっても恐ろしいとどこかで誰かが

言っていた気がする。
ああ、どうして自分はこうも人間を怒らせることに対してだけは天才的なのだろうか。

「御託を並べるな、礼儀知らずのマシマロ星人が」

ああ、ほら、言わんこっちゃない。

激おこである。

もうこれは収まるどころの話じゃないなと考えた白蘭は仕方なく挑発に乗ってやることにした。

「あっは、言ってくれるじゃん……ク・ソ・ガ・キ・く・ん」

「クソガキ、だと…?」

まさに一触即発、そんな雰囲気が部屋中に流れ始める。

ここからは、もうお互いに引くに引けず、さて困ったなと白蘭は心の中で少しだけ反省をする。
それでも、もうこうなってしまっては仕方があるまいと、以前死闘を繰り広げた綱吉の様子を伺い、いつ、どういう攻撃をされても怖気付かないように身を固める。

先に動いたのは、綱吉だった。

【ボツ理由】
戦闘描写苦手だったから諦めた
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