B二次創作
□短編
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【泣いてるあの子】
…泣いてる。
「三浦?」
「や、山本さん…」
ここに来てから、彼女は泣いてばかり。
叶わない、恋の相手。
「目、腫れてる」
「…ハルは、早く戻りたいです、でも皆さんが未来でマフィアやってて、それでこんな目に遭っているのも、分かってるんです」
「マフィア、って知ってたのか」
「獄寺さんが最初、初めて会った時から言ってました」
「へー」
獄寺、ツナ、三浦が話す時に俺の名前が出ることはあまりない。
これでも俺はモテる。何故かモテる。何故かバレンインデーにチョコが大量に入手できる。
でも三浦から貰ったことは一度もない。
…悔しいな、なんか。
「雲雀さん、に会いたい…」
「お…多分、来ると思うぜ?」
「ほ、本当ですか!?」
俺にしろよって言いそうになって慌てて言葉を変えた。
それを聞いた三浦は分かり易い表情をして言った。
「ハルは、頑張れます!!山本さんありがとうございました!!!」
「おう!」
彼女が笑ってれば、俺はもうそれでいい。
だって、叶わない恋だから。
*END*