B二次創作

□短編
21ページ/36ページ

【泣いてるあの子】

…泣いてる。

「三浦?」

「や、山本さん…」

ここに来てから、彼女は泣いてばかり。
叶わない、恋の相手。

「目、腫れてる」

「…ハルは、早く戻りたいです、でも皆さんが未来でマフィアやってて、それでこんな目に遭っているのも、分かってるんです」

「マフィア、って知ってたのか」

「獄寺さんが最初、初めて会った時から言ってました」

「へー」

獄寺、ツナ、三浦が話す時に俺の名前が出ることはあまりない。
これでも俺はモテる。何故かモテる。何故かバレンインデーにチョコが大量に入手できる。
でも三浦から貰ったことは一度もない。

…悔しいな、なんか。

「雲雀さん、に会いたい…」

「お…多分、来ると思うぜ?」

「ほ、本当ですか!?」

俺にしろよって言いそうになって慌てて言葉を変えた。
それを聞いた三浦は分かり易い表情をして言った。

「ハルは、頑張れます!!山本さんありがとうございました!!!」

「おう!」

彼女が笑ってれば、俺はもうそれでいい。
だって、叶わない恋だから。

*END*
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ