小説

□秘めた想い
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今日僕は女子から手紙を貰った。
中を見てみると
『今日の放課後話したい事があるので体育館裏に来てください』
そう書かれていた。
リクオは理由は分からなかったが一応行くことにした。
体育館裏に行くと既に女の子が一人待っていた。
『あの娘かな?』
リクオはそう思い近付いた。
その娘はリクオに気付くとこちらに寄ってきた。
「この手紙をくれたのは君?」
するとその女の子は
「うん、そうだよ」
「それで…何の用?」
呼んだのがこの娘だと分かるとリクオは呼んだ理由を尋ねた。
リクオが言うとその娘は頬を赤くして
「うん…実はリクオくんの事が好きです。良かったら付き合って下さい」
そう言われた。
リクオは驚いた。
まさか自分が女の子に告白されるなんて。
嬉しいと思った。
だけどリクオの答えは決まっていた。
「その…気持ちは嬉しいけど…ごめんなさい」
リクオには好きな娘がいた。
昔からよく遊んでいてとても仲が良い娘だ。
リクオは今日その娘に告白しようと決めていた。
「そっか…ごめんね。でも話聞きに来てくれてありがとう。それで我儘だけどクラスでは普通に接してね。今日の事は忘れて良いから」
彼女はそう言うと笑顔だった。
リクオは
「うん、勿論だよ。気持ちは嬉しかったよ。それじゃあまた明日」
「うん。バイバイ」
そう言うと二人は逆方向に向かって歩いた。
「はぁ〜。そろそろ僕も覚悟決めなきゃね」
そう思いリクオは待たせていた氷麗のもとに行こうとした。
すると目の前の茂みから誰かが駆け出して行った。
『えっ!今のって氷麗?』
リクオは慌てて廊下に出た。
やっぱり氷麗だった。
『まさか今の見られてた?マズイ…氷麗の奴勘違いしてる…』
リクオは急いで氷麗の後を追った。
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