ペルソナ4

□壱
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八十稲羽

何の取り柄もないのが取り柄、とでもいうようなこの田舎

現在5月
梅雨だ
八十神高等学校
二年生の
モロキンのクラス

「お前ら席につけ!」

キャイムがなり、教室に入ってきたモロキンこと、クラス担任教師

その後ろに一人の生徒

顔を隠すように長い青みがかった黒髪は鼻の近くまで伸びており、
隙間から見える目には光はない
高校生らしからぬ表情をしている

「おい、あいさつしろ!」

チッ

舌打ちが転校生から聞こえた

「・・・不知火です。・・・どうぞ、よろしくしてやってください」

よろしくするなと言わんばかりだ

「まともな挨拶もできんのか!まぁいい、そこの空いている席に座れ。鳴神の後ろだ」

「はぁ・・・」

スタスタと右腕で首を掴みながら左手をズボンのポケットに入れて歩き、鳴神の後ろの席についた

授業開始
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