Long Dream*銀魂
□soul 2
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市中には真選組からの
いくつかの貼り紙が貼られた。
真選組局長 近藤勲を負かした銀髪の侍を
探すべく貼られたものだ。
「斬る!?」沖田は土方に言った。
「真選組の面子ってのもあるが、
あれ以来隊士どもが殺気立ってる。
でけー事になる前に俺で始末する」
土方は例の銀髪の侍を自らで探し出し
斬ることを決意した。
「白髪って情報しかこっちにはないってのに」
「近藤さんを負かすからにはタダ者じゃねぇ
見ればすぐわかる」
「おーい、兄ちゃん危ないよ」
頭上の方から声が聞こえたので
上を見てみると大きな物が落下してきた。
「あ...!!危ねぇだろうが!!!」
「だから危ねぇっつたろうが」
「もっとテンション上げて言えや!!」
「他人からテンションのダメ出しまでされる
覚えはねぇよ」
家の屋根から梯子で降りてきた男は
土方にこう言いながら安全ヘルメットを取った。
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
「てめぇは池田屋の時の!!!!」
安全ヘルメットを取った男は
池田屋の件―
まさに今土方が探していた人物だった。
「そうか、そういやてめぇも銀髪だったな」
「あ、もしかして多串君?
あららすっかり大人になっちゃって」
「おーい銀さん早くこっち頼むって!!」
銀さんと呼ばれたその男は
再び梯子をのぼっていった。
「行っちゃいましたよ
どーしやす多串君」
「誰が多串君だ
あの野郎人のこと忘れやがって」
土方は沖田の刀を借り梯子をのぼっていった。
『総悟?』
「また甘味処行ってたのか、時雨」
『うん、美味しい。
今土方さんが屋根の上行くの見えたけど
何...どしたの?』
「池田屋の時の野郎がいたんでさァ。
どうやら奴が近藤さん負かした人らしいですぜ」
時雨は総悟の腰を見た。
『総悟、刀は?』
「土方のヤローに貸しやした。
どうやら奴を斬るみたいで」