星の数だけ僕らは君に

□星の数だけ僕らは君に 第1話
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いつもの朝


いつもの授業


いつもの会話


いつもの帰り道


いつものご飯


いつもの夜―――――



それがこの先もずっと続くんだと思ってた。


ましてや彼等に会うなんて・・


想像もしてなかった。






「ばいばーい!名無子、またねっ!」


『ばいばい。また明日。』


いつもの帰り際の会話。


親友・・と呼べるかわからないが友達のシンと別れて、帰路へつく。


私の日常はいたって普通である。


リア充までとはいかないが、友達はそこそこ多い方。


彼氏はいないけど、男友達は多い。


頭もそこそこいい方だと思うし、運動は水泳以外だったら基本できる。


まぁ、平均よりちょっと上の普通の生活。


・・家に帰るまでは。


このキャラは学校のみ。


にこにこ笑ってる。愛想笑いとかじゃなくて普通に。


笑顔が真顔、みたいな。


子供の時からずっとそうだったためそれが癖になった。


まぁ、家に帰ってじ室の扉を開けた瞬間私は弱虫へと変わる。


涙しかない、本当の自分に。


ガチャッ


『ただいまー』


と、声をかけても返事はない。


それもそのはず両親は共働きで一週間に一度帰ってくるか来ないかだ。


こんな生活にももう慣れて、私の心は冬場に食べるアイスのごとく冷え切っている。


自室の扉を開け、ベッドに倒れ込む――――はずだった。


なんで私・・落ちていってんの?


私が倒れ込んだ先にはいつものフカフカベッドはなく、ただただ広い歪んだ白い空間。


それは底が見えず、下・・と思われる方向から冷たい風が吹いてくる。


あぁ、なるほど・・。


私、落ちていってるんだぁ・・じゃ、ねぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!!!!!


なんで落ちていってるんだよ!


おかしいだろ!


寒いよ!


ナニコレ?夢?夢だよね?


部屋に入って疲れてすぐにバタンぐ〜みたいな!


だよね!


そうであって!!!


途端、そんな私の思考を遮るように、青白い光が私の体を包んだ。


なにこれ・・温かい・・。


そのまま私は気を失った。


   

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