short dreams

□はじけた果実
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名無しさん side

貴方と私の間には、何か見えない重い壁があって

貴方に近づくことが許されないみたい・・・

私には愛している人がいるのに

貴方が私を遠ざけるのが・・・

貴方が私から逃げるのが・・・

どうしてこんなに苦しいのでしょうか・・・?

ねぇ、どうか、教えてください・・・













彼___スランドゥイル様は、レゴラスとの婚約をあっさりと承諾してくれた。

その折に、スランドゥイル様に初めてお目にかかった。
威厳があり重々しさがあったが、
噂通り美しい髪だとか整った顔立ちだとか、彼の美貌をより引き立たせていた
___ため息が出てしまう程に・・・





レゴラスとの結婚が決まってから、
幼い頃のレゴラスのお話だとか、これからのこと、
兎に角スランドゥイル様とお話したいことは沢山あった。

けれども彼は私を避ける。
呼び止めても、何かと理由をつけて・・・

レゴラスには微笑み掛けるのに、私には絶対に微笑んではくれない。


それが何故だかとても悲しかった。





そもそも彼は初対面から、私のことを拒絶している気がした。
目もあわせてくれないし、私の名前など一度も呼んでくれたことは無かった。


もしかして、本当はレゴラスとの結婚を心良く思っていないのかもしれない・・・
スランドゥイル様の本当のことを聞きたくて、私は夜の食事の後で王室に足を運んでみることにした。










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