愛狂注意予報
□遊び心いっぱい
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その事件を僕は覚えている
なんであんなことになったのか、よく解らないけど……。その事件はとんでもなかった
「木崎、遅刻するよ」
暫く真咲に口聞いてもらえなかったもんな
双子でも、やっぱりショックだった
「…………そういえば、そろそろ席替えするんだって」
「え?」
「いつまでも、あの状態じゃ親睦にならないからって」
「なるのかな? 無理だと思うよ?」
「なんで?」
真咲は黙ったまま、コンビニに入っていく
どういう意味?
クラスメイトの顔だって曖昧だっていうのに
「木崎は知ってる?」
首を傾げると、真咲は沈黙を置いたあとで呟いた
「沢田くんっているでしょ? あの子の声も、馴れ合いも誰も知らないんだよ」