龍桜鬼伝

□第三幕
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....美里が居なくなって数年。
今僕達は浪士組として京にいる。
美里も京にいるらしいから、暇さえあれば探している。でも、一向に見つからない。
しかも、文も一度も来ない。最初はまだ落ち着いてないのだろうと思っていたが、数年たっても来ないのはおかしい。
僕は縁側に寝転がって腕で目を隠す。

「....逢いたいよ....美里....」

そして僕は襲ってきた睡魔に誘われて眠ってしまった。

─────────────────────

「おーい!龍之介ー!今から飲みにいかねぇ?」
「あー悪いな平助。まだ仕事残ってんだよ....」
「お前も大変だな芹沢さんの世話。」
「原田....そう思うんなら手伝ってくれ....」

俺がいつものように三馬鹿(なんだよそれ!by平助)と話していると、一人の女がこっちに近づいてきた。

「もし....こちらは浪士組の屯所でしょうか....」
「あ、あぁ。そうだか?」
「なんか用かい?ねぇちゃん」

女が話しかけてきたので対応すると、永倉が割り込んできた。すると女は微笑み、

「こちらを沖田総司さんに渡して頂けますか?」

と言ってきた。それには原田も平助もくっついてきた。

「なになに?総司に恋文か!?」
「あいつはモテるからな〜!(笑)」
「なんで総司ばっかなんだよ〜!!(泣)」

三者三様の反応を見て女は少し驚いていたがすぐにクスクスと笑った。

「皆さんは浪士組の隊士さんですか?」
「おう!俺は永倉新八だ!」
「俺は原田左之助。で、このちっこいのが....」
「ちっこくねぇし!俺は藤堂平助!よろしくな!」
「よろしくお願いします^^
あなたは?」
「俺は井吹龍之介だ。隊士ってわけじゃないが局長の世話係だ。」
「そうですか。....あ、呼び止めてしまってすみません。では、お願いします。」

女はそう言って去っていった。
永倉と平助はポーっと女がさっていった方を見た。

「なんだぁ〜?新八に平助、お前ら惚れちまったな〜?(笑)」
「なっ!///」
「うるせえやい!///」
「ははは...じゃあ、俺は沖田に届けて来る。」
「いや、俺達も行く!」
「総司の反応見てぇ!」
「だな。」
「はぁ....勝手にしろぉ〜」

そして俺達は沖田が居るであろう縁側にむかった。
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