漆黒の夢

□エッグノッグ
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パンクハザードの戦いが終わり、麦わらの一味は次の目的地、ドレスローザに向かっていた。
「はぁっ・・・」
カナは大きくため息を付きサンジの許可を貰って台所を使っていた。
暑い島、寒い島の中での戦いが続いたため疲労が出たのだ。
疲れがたまったら甘い物を取るのがカナの習慣。
鍋の中で卵を解き解し、牛乳と砂糖を入れてゆっくりと煮詰めてと手際よく飲み物をこしらえていた。
「疲れているときはこれに限るよな」
マグカップに出来上がった液体を注ぎ入れ、シナモンを振りかけ終えると同時に扉が開いた。
「トラファルガーか」
入ってきた人物は麦わらの一味と海賊同盟を組んだトラファルガー・ローだ。
「ラクア屋、すまないが飲む物をもらえないか?」
「ちょうどいい物を作ったところだ、余分にあるからあげるよ」
マグカップ1杯余分に作った液体を別のマグカップに全部注ぎ入れ、差し出した。
「エッグノッグか、久しぶりだな」
「昼間だからアルコール入れていないが・・・」
「構わん、このままで」
向かい合わせに席に座り、温かいエッグノッグを啜った。
特に話すこともなかったため二人は黙々とエッグノッグを飲んでいた。
(海賊同盟を組んだとはいえ絶対に気安くしないほうがいいな・・・トラファルガーの奴、絶対に何か企んでいるに違いない)
ルフィ達はローのことを『トラ男』と呼んで気安く接しているがカナは警戒心を解こうとはしなかった。
(僕はルフィ達とは違ってそう甘くはないからな、絶対にあんたの化けの皮を剥がしてやる!)
カナはドレスローザに着くまでローの本心を暴くことを決心。
「ラクア屋、今夜開いているか?ちょっと付き合え」
「いいけど」
接近すれば本心が分かる。
カナはローの誘いを承知し、アクアリウムバーに来るように言った。
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