赤ブン
□儚い夢に
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“...行かないで、下さい...っ。”
“...ごめん。”
女の人と男のは人がいる。誰かは分からない。
髪が赤い女の人と黒い男の人。あの女の人は自分だと直感で分かる。
“...いつか...あえますか...?”
“またいつか...あえるときが、来るよ。”
その人は優しく頭を撫でる。
そこで途切れた。明るい日差しがカーテン越しから感じられた。朝だ。
「......はぁ。」
いつもここで目がさめる。俺はベッドから降りた。
カバンに今日分の荷物をいれ、学校に行く準備をする。下に降りたら親は予想どうりいなかった。いつも、いない。
朝食も食べないまま俺は家をでた。
「...はぁ。」
ため息をしながら歩いた。角を曲がる
「「いたっ!」」
何かにぶつかった。二人分の声が聞こえた。
俺は耐えきれず倒れてしまった。
「あ、あのっ。大丈夫っすか?」
相手が声をかけてくる。相手をみあげる。
相手は驚いたように目を見開き、そして笑った。
「...また、あえたっすね。」
初対面のはずだった。なのに...酷く懐かしかった。
「...あいたかったよ...。」
そんな事を無意識に口走っていた。
自然と涙が流れた。
(未来に描く未来)