日岳
□素直になりたい
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「ねぇ、向日さん。」
日吉の手が俺の髪に伸びる。
「おい、やめろ。」
日吉の手が触れる前に振り払う。
いくら誰もいない部室とはいえ、恥ずかしい。
「...向日さんは、俺の事...嫌いなんですか?」
日吉がいきなり言ってきた。
「...嫌いじゃねぇよ。」
「...じゃあ、何で冷たいんですか?俺に。」
「冷たくねぇし。」
暫くすると諦めたのか、日吉はため息をついた。
「...俺は向日さんが好きですよ。」
「...そ。」
俺は自分自身に呆れた。
(嘘つき)
***
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