夢の先
□5.また?
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「・・・んっ・・・・・・ん・・・?」
重い瞼を持ち上げる。頭を上げると、なぜが首が異様に痛い。やっと見えた風景は、いつも見る真っ青な空とは違い、夕日?
「・・・ん?」
なんだ・・・これ。
「あっ起きた?」
自分の隣から、知らない声がした。嫌な予感が、増していく。
恐る恐る声の先を見ると、そこには知らない男が座っていた。
「・・・」
ここ、どこ?
「・・・」
「あ、誰だコイツって思ってる?俺は蓮。滝衣 蓮(たきい れん)」
「あぁ、そう。えぇー・・・と」
「1年だよ」
「あーそう、なん、だ」
で、ここは?
「屋上だよ」
みたい、だ。
つー事は、今のは夢?・・・夢?でも、さっきも1回起きたような。二重の夢って事?・・・だよな。
なんか凄い事起こってなかったか?二重って・・・。そんな事ってあんのかよ。
小学校、中学校、高校って綺麗に出てきたな。しかも濃いところピックアップで今までとは。
あぁ。こんなところで寝てしまったのは初めてだ。なんつー失態。
しかも知らない人に見られるとはどうしたものか。
というかこの状況をどうしようか・・・。
とりあえず、この子は滝衣 蓮君で、それで、
「誰?」