夢の先

□6.進級
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 今年は卒業シーズンと桜祭りが桜ゼロだったから、その変わりと言わんばかりに、入学式では満開の桜が咲いた。
 律とはまたA組と同じクラスになり、とりあえず一安心した所で、今度は紳ではなく執と同じクラスになった。そして今回は蓮とも一緒だ。
 なんだか皆が同じクラスになり過ぎて、呪われてでもいるのかと思うくらい奇妙だと私は思っている。
 紳はなんで俺だけ違うクラスなんだと拗ねていたけれど、教科の選択が紳と執で違うわけがないので、結局紳も隣のB組だ。
 そんな2年生も3ヶ月が過ぎ、7月になりました。
 うちの学校は7月といえば―――
「えー、今年はこのクラスとC、E、G組が紅組、B、D、F、H組が青組として紅青対抗で競い合う」
 体育祭のシーズンです。
 学年を2つに分けるのだが、私と律、執、蓮が紅組。紳が青組だ。
 うちの体育祭は一風変わっていて競技が全投票制という制度になっている。
 というのも、事前にクラスごとに何の競技をやりたいかというアンケートをとって、生徒会がそれを集計して(コレめちゃくちゃ大変らしい。お疲れサマ、生徒会さん)競技が決まるという工程だ。
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