夢の先

□9.リサ、再来
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〜 back Kanata side 〜
(ナレーションバック 奏多)



 それから数週間後、滝衣家の問題は全て解決した。
 滝衣という苗字は母方の苗字だったため、蓮の名前も変わる事はなく、他人には変に騒がれずに済んだ
 だがさすがに律や双子は私達の異変に気付いていたので、3人には隠さずに話した。
 それでも3人は蓮を軽蔑する事もなく、今まで通りの態度で接してくれた。
 そんな中、突然律が言い出した。
「私、リサちゃんに会ってみたい」
「・・・は?リサって、リサ?」
「そう。リサちゃん。奏多の小・中学校の同級生の」
「・・・何で?」
 いや別にいいのだ。別に会わせたって構わないけれど、2人が会うとすんごいパワーになりそうで、私がそこについていけるか・・・。
「前から話聞くたびに会ってみたいな〜って思ってたんだけど、口に出してみました」
 これは大変な事になってきたぞ。
 何が大変だって?
 知らないんですか皆さん、この人言い出したら行動力がハンパないんですよ。
 そしてそれはリサも同じで。
「よし、いつ会えるかな。リサちゃん部活とかは?」
「やってない・・・けど」
「はい、連絡してみて。いつ暇か、どこで会うか、聞いて?」
 いや、別に会わせるのが嫌なわけじゃないんですよ。2人は多分気が合うと思いますし。
「・・・分かったよ」
 そうして私はリサにメールを打った。
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