木花*其の一*
□1.捉まれた左腕
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静かに燃える夕暮れ。
私は、学校帰りに蟲寄市まで買い物に来ていた。
この時間だ。
会社勤めのサラリーマンやOL。
夕飯の買い物をする主婦。
学校帰りの学生達。
人々は、それぞれ自分の目的があって、そこにいる。
私も買い物を済ませたら
早く家へ帰ろう
そう思っていた。
――――でも…
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